アセスメントの方法:
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設計・著作©ウイーン工科大学、工学設計研究所-エコデザイン |
製品構造を階層化すれば組立を簡単にし、必要な作業量を減らすことができる。さらにこれは分解時間を最少にする。この分解時間は、再生の費用便益比の重要な基準である。
部品の多様性を減らせば、組立が簡単になり、投入する作業を最少化できる。組立・分解を簡単にし、部品の数を最少にすれば、使用段階での製品の修理が容易になる。さらに、再生の費用便益比の重要な基準である分解時間を減らすことができる。
使用後に製品を回収することは、部品を再生したりリユースするための前提条件の一つである。このことは、冷蔵庫のフロンのような有害物質を正しく処分するためにも必要である。エンドユーザー側に不合理な努力を求めることの無い、効率的な回収システムがあれば、製品を戻すための動機になる。逆に、高回収率が、経済的な再生の実現ための前提条件である。そのため、既存の、もしくは、新しく設ける回収システムの仕組みで製品回収を実現しなければならない。
高回収率によって、ほんのわずかな製品だけが循環からはみ出て廃棄物になる。大部分-理想的には100%-が生産者に戻され、製品を分解し、部品を再生やリユースし、材料をリサイクルし、環境に受容可能な方法で有害物質の処理がおこなわれる。回収率が高ければ高いほど環境に有益であり、さらに良いことは、再生やリサイクル工程の経済効率が高まることである。そのため、消費者が使用後に製品を返すための動機付けをすることが環境(そして製造者)の最大の関心事となろう。
リユースは部品の構造を破壊せず、材料の品質を悪くしないので、使用後の循環方法として最も価値が高い。部品がそのままリユースできるか、リサイクル(この場合は価値が低くなる)しなければならないかを決めるために、適切なテストと評価の方法が必要である。
使用資源を最大限活用する目的で、製品の部品を再生、リユース可能にするために、長寿命化を狙って設計すべきである。製品の使用によって磨耗や変形を受ける部品が、精密な同軸度、正確な平坦度、もしくは、特別な表面仕上げのような要求を満たさなければならないとすれば、再加工のために材料を十分大きくとることが必要である。
製品を再生する際に、残余寿命によって部品がリユースに適しているか、いないかが決まる。(通常高価である)テストや評価を省略するために、適切なラベル付けにより部品のおよその残余寿命を示すことができる。この方法は、既知の荷重や磨耗を受けたり、寿命が明白な部品に対しては、特に適切である。
通常、リユースする前に部品を洗浄しなければならない。効率的な再生のためには、洗浄に要する時間、洗剤の消費量など洗浄に関するコストを最少にしなければならない。洗浄が容易な製品の設計は、例えば、扱いにくくてアクセスしにくい角やへりを避けることを意味している。傷などが部品の早すぎる廃棄を引き起こすので、表面が洗浄に耐えることが最も重要である。
部品のリユースは、構造が破壊せず、部品の大部分の価値を維持するので、循環の最も望ましい形である。リユースされる部品の割合を増加させれば、資源を保存できる。標準化されたはめ合い寸法の部品などの標準化された部品を使えば、たとえ生産工程において小さな修正が行われる場合でもリユースをかなり簡単にできる。
他製品へ部品をリユースすることは、その構造が破壊されないので部品の高い価値を維持できる。直接的にリユースできない部品でも、小さな改造や再加工を施せばその部品を他の製品に用いることができる。使用済みの(ヨーロッパ型の)洗濯機の窓を装飾用のガラス鉢として使える可能性がある。